井上高速機械製 立フライス盤の主な特徴

-概要・用途-
・メーカー：井上高速機械（イワシタ）
・用途：金属加工、試作、金型製作、部品製造など幅広いシーンに対応する汎用立フライス盤

-本体構造・仕様の特徴-
・ラム型構造：主軸ユニットが前後（ラム方向）に移動する構造で、高い剛性と精度を実現。
・主軸テーパー＝NT40規格：市販工具との互換性が高い規格で柔軟なツール対応が可能。
・12段変速スピンドル：低速から高速まで広い回転域（例：65～3,600 rpm）で多種加工に対応。（モデルにより仕様差あり）
・電源：三相200 V仕様が一般的。機種により約1.5kW～6kVAの電源容量を必要とするものもあり、設置電源の確認が重要です。

-テーブル・移動量-
・テーブルサイズ：代表例で1100×270 mm、Tスロット4本（幅16 mm）と大型機種に匹敵するサイズが一般的。
・XYZストローク： 　– X軸：約600 mm 　– Y軸：約270～300 mm 　– Z軸：約400 mm（モデル依存）
・ラム前後スライド：約200 mm前後、機種によってストロークや可能角度が変わることがあります。

-送り機構・制御機能-
・クイル手動送り（Z軸）：0.005 mm/rev、0.08 mm/rev、0.15 mm/revの切替が可能（機種により細部仕様異なる）。
・切削送り速度（X軸）：50 Hz帯で約17～634 mm/min、60 Hzでは21～761 mm/minが例として知られる。
・早送り（X軸）：50 Hz：約2,880 mm/min、60 Hz：約3,480 mm/min
・デジタルスケール：X・Y軸に搭載されたモデルがあり、Z軸もオプションで対応可能。
・タレットヘッド：工具交換や角度切削を迅速かつ正確に行える回転式ヘッド設計（主要機種共通）。

-特長・メリット-
・高剛性と低振動：ラム構造＋ギアドライブにより安定・高精度な加工を維持。
・広い加工範囲：大型テーブル＆ストローク幅広く、多様なワークの対応が可能。
・柔軟な加工設定：12段変速＋送り速度の切替により、多種素材への加工が適用可能。
・高精度位置管理：デジタルスケール搭載モデルでゼロ点再現性が高く、省力化効率が向上。
・安全性・操作性：早送りや送り切替機構、安全装置、ヘッド傾斜機能など、操作性・安全性を両立。

-注意事項・設置・運用上の留意点-
・重量・据付：機体は約800～1,500 kgクラスのため、床補強や防振設置が必要です。
・設置スペース：本体＋操作・搬入スペースを含め、幅約2.1～2.4 m×奥行約1.8–2.0 mを確保する必要があります。
・電源環境：三相200 V・約5～6 kVAの専用電源配線とアースが必須です。
・定期メンテナンス：ギア部・送り部・スケール・ヘッド部への注油・グリスアップ、清掃が長期運用の鍵です。
・安全管理：工具取り付け確認、早送り操作中の制御、緊急停止装置の確認、スケール校正などの運用ルールを徹底してください。

井上高速機械の立フライス盤（ラム型）は、高剛性・広ストローク・高精度・操作性・安全性を高い水準で兼ね備えた工作機械です。

工作機械・精密加工機械の高価買取一覧

汎用旋盤/フライス盤/NC旋盤/マシニングセンタ/プレス機械/成型機（成形機）/シャーリング/バンドソー/研削盤(研磨機)/測定器（測定機）