静岡鐵工所製 タレット型立横複合フライス盤 VHR-Gの主な特徴

-主な仕様-
– テーブル寸法：1100 × 280 mm
– テーブル移動ストローク：X軸 820 mm、Y軸 300 mm、Z軸 450 mm
– 主軸テーパー（立軸）：NT40／（横軸）：NT50（特注で横もNST40もあり）
– 主軸回転数（立軸）：75〜3600 rpm
– 主軸回転数（横軸）：90〜1400 rpm程度
– 主軸モーター（立軸）：約2.0 kW／（横軸）：約3.7 kW
– 重量：約2300 kg
– 機械サイズ・床面占有寸法は非公開（VHR‑Aと類似の設計）

-特長とメリット-
１．タレット形立横複合仕様により、垂直・水平両方向の加工が一台で可能で、多工程加工に適する設計
２．剛性重視の箱型ラム構造と高剛性ヘッド支持により、横軸加工でも高い精度と安定性を発揮
３．左右90°旋回可能なヘッドを採用し、任意角度の斜面加工や斜め穴加工に対応可能
４．ACサーボ駆動と精密ボールネジの組合せにより、送・進給送りが滑らかで高精度
５．XY軸にデジタルスケール装備可能で、加工位置精度と段取り精度の向上を実現
６．自動給油機構付きで摺動面の潤滑が安定し、メンテナンス性に優れる
７．主軸テーパーにより市販ツールとの互換性が高く、治工具や金型などの加工に柔軟に応用可能
８．クリーン設計（チップガードとオイルパン標準装備）により、工作環境を衛生的に保つ構造

-加工用途と評価-
・金型製作、治工具、精密部品および試作品の製作・研究向けに設計された高汎用機である
・経済性と高性能を両立し、垂直・水平ミーリング、ドリル加工、斜面加工、治具ボーリングなど幅広い作業工程に対応
・中古市場では1970年代〜1980年代製が流通しており、根強い人気がある（例：1976年式、1982年式など）
・試運転状況を紹介する動画も存在し、中古機の稼働状態確認に役立つ

-メンテナンス・注意点-
– XY軸デジタルスケールや3軸送り機構の有無と動作状態の確認が重要
– ラム・クイル・サドル摺動面の摩耗状態、ガタの有無を要点検
– 立軸／横軸の主軸変速ギアや自動送り機構の滑らかさと不具合の有無
– 電気系統、モーター、およびヘッド旋回機構の稼働状態の確認
– 給油・潤滑状態、特にギアボックスや摺動面の油交換履歴や油漏れ有無

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