牧野フライス製作所製 立フライス盤 KB型の主な特徴

-主な仕様-
– テーブル寸法：1100 × 250 mm（T溝幅14 mm×3）
– X軸ストローク：約550 mm
– Y軸ストローク：約250 mm
– Z軸ストローク：約350 mm（ニー上下）
– 主軸テーパー：NT40
– 主軸回転数：情報なし（系列機は12〜14段変速またはインバータ無段変速仕様あり）
– X・Y軸デジタルスケール装備
– 機械質量：同クラスは約1,500 kg程度

-特長とメリット-
１．ラム型・角コラム構造により高剛性かつ芯振れが少なく、高精度・重切削加工に対応可能
２．XY軸デジタルスケール標準装備により、位置決め精度と再現性が向上し、精密加工に最適
３．系列機では12〜14段変速機構またはインバータ無段変速仕様が選択でき、回転数・送りの調整が柔軟
４．オーバーアーム（前後可動）の装着により、Y方向の前後加工範囲を標準250 mmから最大400 mm程度まで拡張可能
５．クイル上下ストローク（約80〜100 mm）およびクイル微動、自動送り機構により、高効率な穴あけや切削が可能
６．ヘッド旋回機構（シリーズにより±45°）により、斜面加工や傾斜穴加工に対応
７．NT40テーパー採用により、汎用工具やエンドミルなど市販アクセサリとの互換性が高い

-加工用途と評価-
・金型部品、治具、精密部品、中型ワークの多方向フライス加工および穴あけに適した汎用機
・中古市場では1970〜80年代製の機体が流通し、デジスケ装備やインバータ改造済モデルも存在。再現性重視の改造例多数
・堅牢で剛性感のある構造から、多段変速・自動送り・ヘッド旋回など多機能を備えつつ、長寿命で現場支持が高い機種

-メンテナンスおよび点検ポイント-
– デジタルスケール（Magnescaleなど）の校正精度と目盛表示の応答性を確認
– 主軸ヘッド旋回機構やオーバーアーム昇降ブロックのスムーズさ、ガタ・固着の有無を点検
– クイル・テーブル・ニー摺動面やパッドの摩耗、ガタつきを確認し、必要に応じて摺動面研磨やパッド交換を実施
– 変速機構（ギア式またはインバータ）の動作状態、変速切替の滑らかさや異音の有無をチェック
– 給油・潤滑系統（摺動面、ギア、クイル送りなど）の潤滑状態と清浄性を定期点検し、適宜オイル交換やグリスアップを行うこと
– 電気系統（モーター、スイッチ、配線、接点など）の劣化・接触不良を確認し、交換も含めて整備すること

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