牧野フライス製作所製 ラム型/立フライス盤 KSJP-55の主な特徴

-主な仕様-
– テーブル寸法：1100 × 250 mm（T溝幅14 mm×3本）
– ストローク：X軸 550 mm、Y軸 250 mm、Z軸 350 mm（ニー上下）
– 主軸テーパー：NT40（JIS No.40）
– 主軸回転数：75〜4000 rpm（12段または14段ベルト変速、無段インバータ仕様あり）
– 主軸ヘッド左右旋回：±45°（斜面加工・傾斜穴加工に対応）
– クイル上下送り：100 mm（自動または手動微動切替方式）
– オーバーアーム前後スライド：300 mm（装着時）
– デジタルスケール：X・Y軸標準装備（Magnescaleなど）で位置決め精度を向上
– 最大積載質量：約500 kg
– モーター出力：主軸用約1.5 kW、送り用約0.45 kW、所要電力約3.9 kVA
– テーブル自動送り：16段変速 22〜832 mm/min、早送り約2900 mm/min
– クイル自動送り：0.04／0.08／0.16 mm／回転
– 機械寸法：幅約2190 mm × 奥行約1815 mm × 高さ約2080 mm
– 機械重量：約1550 kg
– 主軸端〜テーブル天端距離：5～455 mm
– 主軸中心〜コラム面距離：125～425 mm

-特長とメリット-
１．ラム型・角コラム構造により高剛性を実現し、芯振れが少なく重切削でも安定した加工が可能
２．主軸ヘッドが左右±45°旋回可能で、傾斜面や斜穴加工をチャック交換なしで対応可能
３．X・Y軸にデジタルスケール標準装備で、位置決め精度と再現性を大幅に向上
４．多段変速または無段変速（インバータ式）選択で、回転数・送り速度が細かく調整可能
５．オーバーアーム装着により、高さワークへの対応やサドルベース加工の拡張性がある
６．クイルの自動送り装置付きで、繰り返し穴あけ・切削が効率的に実施可能
７．最大500 kgまで積載可能な大きなテーブルで、中・大型ワークにも対応可能
８．機械全体の剛性・送り性能・拡張性を兼ね備え、汎用性と長寿命を両立した設計

-加工用途と評価-
・金型部品、治具、精密部品、大物加工など幅広いワークに使用される汎用性の高い機種
・中古市場では1980年代を中心に多数流通、インバータ改造済やオーバーホール済モデルもあり、現役使用が続いている
・長年の実績とラインナップに支えられ、信頼性が高くジョブショップから中小製造業まで広く採用されているベストセラーモデルの1つ

-メンテナンスおよび点検ポイント-
– X・Y軸デジタルスケールの校正精度、表示のクリアさ、応答性を定期確認
– 主軸ヘッド旋回部の滑らかさ、ガタ・固着、摺動面の摩耗を点検
– 変速機構（12～16段ギアまたはインバータ）の切替動作、ベルト張り具合、異音を確認
– クイル・テーブル・ニーの摺動面の摩耗、パッド状態、給油・グリス潤滑の状態を点検
– クイル自動送りおよびテーブル自動送りギアの動作状態、送り速度の適正を確認
– 電気系統（主軸・送りモーター、制御盤、配線、スイッチ）の異常や接触不良の有無を点検
– オーバーアーム昇降機構の摺動・ロック状態、ガイドの摩耗をチェック
– オーバーホール歴や改造履歴（無段変速・デジスケ追加など）があれば、仕様差異を把握しておくと安心

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