久保鉄工所製 小型フライス盤 KC-IIの主な特徴

-主な仕様-
– 型式：IV‑600／IV‑600R として流通（立横兼用機能搭載例あり）
– テーブル寸法：600 × 160 mm
– X軸ストローク：約350 mm（※IV‑600Rでの記録値より推定）
– Y軸ストローク：約120 mm（類似仕様より）
– Z軸ストローク：約260 mm程度（類似IH‑600／IV‑600Rの仕様に基づき推定）
– 主軸回転数（50 Hz/60 Hz）：237/285 rpm ～ 最大3,000/3,580 rpm（多段変速）
– テーパー：MT‑3 相当と推定（小型～中型立型フライス標準）
– モーター出力：三相200 V 約750 W（富士電機製モーター）
– 電源仕様：三相200 〜 220 V（50/60 Hz）
– 機械重量：300～500 kg程度
– 耐用設計：立横兼用タイプのIV-Hシリーズと共通構造で、2面同時加工に対応可能な設計も存在。

-特長とメリット-
１．立横兼用構造を採用しており、立て加工と横方向加工の両方が可能な設計で省スペースかつ高効率。
２．最大3,580 rpmまでの高速主軸により、荒削りから仕上げ加工まで柔軟に対応できる操作性。
３．実用的なテーブル寸法（600×160 mm）とX350/Y120 mmの移動範囲があり、小型～中型ワークに最適。
４．三相200 V・750 Wの駆動により、アルミ・樹脂・軽金属の高速切削にも対応でき、静音かつ安定性重視の設計。
５．立横兼用・多段変速・乾燥機構を統合した機構により、「立てて、横へ」の切り替え加工が迅速に行え、工程の効率化を実現。
６．日本製の堅牢設計と保守性の高さから古くから使用実績があり、「動作良好・試運転可」での中古流通も豊富。

-主な加工用途と導入評価-
– 汎用立型・横型フライス加工、ドリルタップ加工、サイドカット加工、小型治具・精密部品の一貫加工など多工程に対応。
– 特に試作・小ロット生産現場で支持され、導入後即試運転できる実動品の流通実績から運用までがスムーズ。

-メンテナンスおよび確認ポイント-
– 主軸回転の滑らかさ・異音・振れを、高速・低速ともに確認してください。
– 変速段ギア／ベルトの状態と潤滑状況、切替時の挙動を点検し、必要に応じてオイル・ベルト交換を行うこと。
– テーブル・サドル・クイルの摺動面・パッド摩耗・ガタを点検し、必要なら再研磨やパッド交換をご検討ください。
– モーターおよび電気系統（配線・スイッチ類・制御盤）の状態を確認し、通電直後の動作チェックを推奨します。
– 付属工具・ラック送り機構の動作状態、コレットやチャック・バイスの有無も事前に確認が重要です。
– 搬入設置条件として、重量推定300～500 kg・テーブル幅600 mm級の寸法に基づき、搬入口や床耐荷重を現地で確認してください。

IV‑600は、立横兼用や多段変速、高剛性構造を兼ね備えた日本製の汎用機で、小規模工場・研究機関・試作部門に最適な一台と評価されます。

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