コンクリートカッターとは

-概要・用途-
・コンクリートカッターは、コンクリート舗装やアスファルト、鉄筋コンクリート構造物の切断を目的とした専用切断機です。
・建設現場での目地切り、補修・解体工事、構造体の開口部加工などに用いられます。

- 駆動方式の種類-
・エンジン式（ガソリン・ディーゼル）：電源不要で屋外使用に適し、出力が高く深切りに対応。
・電動式：騒音や排ガスが少なく、屋内作業や静音性を求められる環境に適します。
・油圧・空圧式：特殊現場や防爆環境で使用される専用仕様です。

-ブレードと切断性能-
・ダイヤモンドブレードが標準で、乾式用・湿式用の2種があります。
・刃物径：通常は10～16インチ（254〜406 mm）が一般的です。大型機では20インチ以上の対応もあります。
・切断深さ：刃物径に応じて最大50～300 mm程度が目安です。

-冷却方式-
・湿式冷却：水を供給して刃物を冷却し、粉塵抑制と寿命延長に寄与します（ほとんどの現場仕様が湿式）。
・水供給方式：重力給水または加圧ポンプ式でタンク容量は10～40L程度が主流です。

- 操作形態-
・手押し式：最も一般的なタイプで、作業員が本体を押しながら切断を行います。
・自走式：前進機構付きで長尺の直線切断や深切りを安定して行える仕様です。

- 調整機構-
・切込深さ調整：ねじ式・ハンドル式の昇降装置により、切削深度を微調整可能です。
・刃物カバー：回転中の安全確保のため、ブレード部を覆う保護構造が標準装備されています。

- 本体構造と重量-
・本体材質：鋳鉄または鋼製の高剛性ボディで、切削時の振動を抑えます。
・重量：中型機で50〜100 kg、大型機では200 kgを超える場合もあります。

- メンテナンスと安全性-
・エンジン部：オイル・エアクリーナー・プラグなど定期点検が必要です。
・ベルト・刃物交換：消耗部品として定期交換が推奨され、メンテナンス性も製品選定の重要要素です。
・安全機構：緊急停止スイッチ・回転防護カバー・ロック機構などが搭載されています。

コンクリートカッターは、高剛性構造・深切断対応・粉塵抑制機構付き・安全設計を備えた、建設現場の必須機械です。
用途・素材・作業環境に応じて、駆動方式や刃物仕様を選定することが作業効率と安全性の両立に繋がります。

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