中古測量機器の校正・検定の重要性と費用の目安精度保証で安心して使える中古機を選ぶために

中古測量機器は価格メリットが大きい反面、精度が不明確なまま使用すると重大な測量ミスにつながる可能性があります。
そのため、校正・検定の実施は中古導入において最も重要なプロセスの一つです。
本記事では、校正・検定の重要性、どの項目をチェックすべきか、そして費用の目安をわかりやすく解説します。

① 校正・検定が必要な理由

• 中古品は精度が不明確：使用環境・保管状態により誤差が大きく異なる。
• 国家基準に適合させる：公共工事などでは検定済み機器が求められることも。
• 誤差による工事トラブルを回避：再測量・手戻り工事の防止につながる。
• 内部劣化を早期発見：光学系・エンコーダーなどの異常をチェック可能。
• 測量データの信頼性向上：現場で安心して使用できる品質を担保。

② 中古測量機器の校正で確認される主な項目

• 測角精度：水平角・鉛直角の誤差確認。
• 測距精度：短距離・長距離の誤差測定。
• 視準精度：望遠鏡中心ズレのチェック。
• 補正機能：水平補正・傾斜補正などの正常動作。
• 光学系状態：レンズの傷・曇り・カビの有無。
• 自動追尾・ノンプリズム性能：搭載機能が正常かどうか。
• データ記録・通信動作：内部メモリ・Bluetooth等の動作確認。

③ 製品種類別の校正頻度と注意点

• トータルステーション：年1回の校正が推奨。
• オートレベル・レベル：半年〜1年に1回の点検が安心。
• GPS測量機：ファームウェア更新と合わせて点検が必要。
• レーザー距離計：落下・衝撃の後は必ず校正チェック。
• 中古で購入する場合：購入前または購入直後の校正が必須。

④ 校正・検定の一般的な費用目安

• トータルステーション：20,000〜50,000円前後。
• オートレベル：5,000〜15,000円程度。
• GPS測量機：内容によって20,000〜60,000円。
• レーザー距離計：5,000〜20,000円程度。
• メーカー依頼時：純正サービスのため高めになることがある。

⑤ 校正内容と費用のまとめ表

⑥ まとめ：校正された中古機は信頼性が大幅に向上する

中古測量機器は状態の個体差が大きいため、校正・検定の実施は品質保証に直結します。
測角・測距・視準・補正機能などの精度を確認することで、現場で安心して使用できる信頼性の高い機器を選べます。
費用は必要経費ではありますが、手戻り工事や測量ミスを防ぐという点で非常に価値があります。
中古購入時は「校正済み」を基準に選ぶことで、導入後のトラブル防止と作業品質の向上につながります。

よくある質問（FAQ）