中古はつり機の打撃力の見極めポイント作業効率を左右する重要スペックの正しい確認方法

はつり作業のスピードと効率を決定づける「打撃力（ジュール値）」は、中古はつり機を選ぶ際の最重要ポイントです。
同じ外観でも内部状態やモーター性能の差により、実際の打撃力は大きく変わることがあります。
中古品ならではのチェック項目を理解することで、現場に合ったパワーを持つモデルを正確に見極められます。
本記事では、中古はつり機の打撃力を判断するうえで重視すべき項目と確認方法を詳しく解説します。

① 打撃力（ジュール値）とは何か

• 1打撃あたりのエネルギー量：値が高いほどコンクリート撤去能力が高い。
• 作業スピードの指標：はつり効率に直結する重要スペック。
• SDS-maxモデルで高数値が多い：重作業向けは20〜40J以上が一般的。
• 回転＋打撃タイプは低め：5〜12J前後の中軽量作業向け。
• メーカーにより測定方法の差も：実際の体感性能はスペック値だけで判断しないことが重要。

② 中古はつり機で打撃力が低下する主な原因

• 内部ピストンの摩耗：衝撃力が弱まり、体感パワーが低下。
• シリンダー部の劣化：圧縮効率が悪くなることで打撃力が低下。
• グリス切れ：摩擦が増え、打撃エネルギーが伝わりにくくなる。
• モーター回転数の低下：長年の使用による性能低下が影響。
• ビット保持力の低下：チャック摩耗により打撃が逃げてしまう。

③ 実際の打撃力を見極めるためのチェック方法

• 軽負荷運転での振動感：打撃リズムが不均一なら内部摩耗の可能性。
• 実際のはつりテスト：中古販売店でテストできる場合は積極的に実施。
• モーター温度の確認：短時間で発熱が大きいとパワー低下が疑われる。
• 異音の有無：内部ギア摩耗のサインで打撃力低下と関連する。
• スペック比較：同型番の新品時スペックと比較しておくと判断しやすい。

④ 作業内容別に必要な打撃力の目安

• タイル・モルタル撤去：5〜12Jで十分対応可能。
• 軽度のコンクリートはつり：10〜20Jが目安。
• 中〜重度コンクリート破砕：20〜40JのSDS-maxモデルが最適。
• 連続はつり作業：冷却性能の高い大型モデルが望ましい。
• 多用途利用やDIY用途：軽量で扱いやすい10J前後が便利。

⑤ 打撃力に関する比較表

⑥ まとめ：状態確認で中古でも十分な打撃性能を確保できる

打撃力は中古はつり機の性能を大きく左右する重要ポイントであり、外観だけでは判断できない部分が多く存在します。
しかし内部状態や動作チェックを丁寧に行うことで、十分なパワーを持つ中古品を見極めることが可能です。
整備済モデルや動作保証付き商品を選ぶことで、長期的に安定した作業性能を確保できるでしょう。

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