中古ターボ分子ポンプのコントローラ互換性・接続トラブル誤接続による故障を防ぐために

ターボ分子ポンプは本体だけでなく、専用コントローラとの組み合わせで初めて正常動作します。
中古市場では「型番違い」や「互換性のないコントローラ」がセットになっているケースもあり、誤接続や制御エラーが発生しやすくなります。
本記事では、中古ターボ分子ポンプのコントローラ互換性トラブルと、正しく接続して運用するためのポイントを解説します。

① ターボ分子ポンプのコントローラとは？

• 回転数制御装置：モーターを駆動し、高速回転を安定化させる。
• 専用品が基本：メーカー・シリーズごとに専用設計されている。
• 安全制御機能：温度・電流・振動の異常を検知し停止させる仕組み。
• 冷却制御にも関与：空冷ファン・水冷制御の信号も管理。
• 中古市場では欠品が多い：本体だけ流通するケースも多い。

② 互換性トラブルが発生しやすい理由

• メーカーごとに規格が異なる：Edwards・Osaka・Pfeifferなどで仕様が違う。
• シリーズ専用設計：同一メーカーでも型番違いで使用不可。
• ケーブルのピンアサイン差：誤接続で起動不可・故障のリスク。
• 中古では組み合わせが不明：本体とコントローラが本来セットでない場合が多い。
• 冷却方式の不一致：水冷式ポンプに空冷コントローラを接続する誤りも。

③ 接続トラブルの具体例

• 起動しない：互換性のないコントローラ使用でエラーが出る。
• 回転が途中で止まる：制御信号不一致でスタンバイ停止。
• 異音・過電流：モーター制御が適正でない場合に発生。
• 冷却不足による停止：ファン制御ライン未接続が原因。
• 最悪の場合は故障：誤接続による基板損傷・モーター焼損の可能性。

④ 正しいコントローラ選定・接続のポイント

• 型番一致を最優先：メーカー公式に適合したコントローラを使用。
• ケーブルピンアサインの確認：誤接続防止に非常に重要。
• 空冷／水冷の確認：冷却方式が一致しているか必ず確認。
• エラー履歴のチェック：中古コントローラは異常履歴が残っている場合がある。
• 動作確認済みセットを選ぶ：最も確実でトラブルが少ない。

⑤ トラブル要因と対策の比較表

⑥ まとめ：互換性の確認が中古導入の最重要項目

中古ターボ分子ポンプは、本体とコントローラの組み合わせが適正でない場合、起動不能・加速異常・制御エラーなどのトラブルが発生します。
型番一致・ピンアサイン確認・冷却方式の整合性を確実に確認することで、誤接続による故障リスクを大幅に軽減できます。
特に中古セット品は組み合わせが不明なことが多いため、動作確認済みのセットを選ぶことが最も安心で確実です。

よくある質問（FAQ）